【渋谷の街灯コレクション】恵比寿ビール坂編

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緊急事態宣言で街の灯りが消えるなか、ポツンと残った光。それは街灯でした。

コロナ禍、眠らない街「渋谷」も電気が消えひっそりと灯のともる街灯もどこか寂しそうな雰囲気になっていました。雨の日も風の日も、お祭りの日も緊急事態宣言中も街灯は渋谷を見守ってきました。その街灯、じつはエリアによってデザインが違うのはご存知でしたか??いつも見ているようで、見逃している渋谷の街灯について、ちょこっと豆知識をお届けします。

今回は恵比寿にある「ビール坂」の街灯をご紹介していきます。

「ビール坂」とても変わった名前です。住所としては東京都渋谷区恵比寿1丁目21・24番地の境から、4丁目21と23の境にあり、恵比寿ガーデンプレイスから北東へと下っている坂道を指すと言われています。諸説ある坂名の由来ですが、日本麦酒醸造會社(後のサッポロビール)のビール工場(1988年に閉鎖)から馬車でビールを東京市中へ運ぶためにこの坂道を通行していたことから、自然発生的にビール坂と呼ばれるようになったという説が濃厚だそうです。当時の商品名は「恵比寿ビール」と呼ばれており、そのビールを輸送する為の駅として恵比寿駅が誕生。その後駅名が地名になったそうです。現在、工場の跡地にはサッポロビールの本社ビルが建てられておりビール坂はサッポロビールから延びる参道のようにも見えます。

そんな「ビール坂」の街灯はその名の通りビールです笑
ずっと昔からこのビールの形の街灯だった訳ではなく、2018年に路灯のLED化が行われた際に街の歴史を表現したデザインに一新されました。若い人たちの発案によるデザイン変更を商店会が受け入れたことにより実現したそうです。
ユーモアあふれる街灯はひときわ目を引きます、取材当日筆者以外にもこの街灯を撮影に来ている人を数組見つけましたが皆さん一堂に「面白い」と「ビール飲みたくなるね」などと声を上げていました。


これまで多くの街灯を紹介してきましたが、こんなに地域の名前に対してストレートな街灯は初めてです笑「本当にビールだ!!」と思わず心の声が漏れてしまいました。
ここまで個性的な街灯は東京中、いや、日本中探しても中々ないと思います。夜になると連なるビールが街を美しく演出していました。

渋谷の街灯コレクション、もう少し続きます。みなさんはどこか気になる街灯は見つかりましたか??

次回もお楽しみに♪

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