緊急事態宣言で街の灯りが消えるなか、ポツンと残った光。それは街灯でした。
コロナ禍、眠らない街「渋谷」も電気が消えてひっそりと街灯だけが灯り、どこか寂しそうな雰囲気になっていました。雨の日も風の日も、お祭りの日も緊急事態宣言中も街灯は渋谷を見守ってきました。その街灯、じつはエリアによってデザインが違うのはご存知でしたか??いつも見ているようで、見逃している渋谷の街灯について、ちょこっと豆知識をお届けします。
以前、渋谷が生み出す音楽で紹介した、ゆずもタイトルにして歌う「公園通り」。代々木公園まで抜ける道が気持ちよく、ライブハウスも多いので音楽に縁がある通りです。
そんな公園通りにある街灯、かなりたくさんの豆知識を持つ街の広告“塔”なんです。
虫の触覚のようにウニョンと左右に広がった先端が特徴のこちら。公園通りの公式アカウントでも公園通りのシンボルとしてアイコンにされ、季節の移り変わりやイベントを紹介しています。
両サイドにフラッグを吊るせるようにデザインされていて、広告フラッグが目立ちやすく、これぞ渋谷の広告塔と言わんばかりの出立ちです。
フラワーフェスではお花を掲げ、冬にはカラーLEDを装飾して街のイルミネーションを盛り上げるお祭り街灯ですが、デザインは至ってシンプル。街の景観に落ち着きをプラスしてくれる、少しレトロなデザインと深いグリーンが印象的です。
じつは渋谷公園通りとNYパークアベニューは、共に「公園通り」という名の通りを持つことで1996年姉妹ストリート提携を結びました。そして、NYパークアベニューと同デザインの街路灯が設置されたのです。
また、時々大きな数字看板のある街灯がちらほら。この数字はかなり謎なのですが、調べたところ「昔、渋谷駅前に商店街の大きな地図があって、初めて渋谷にいらした方々にも分かりやすいようにナンバリングされていて、その名残がこの数字」ということでした。
最近では人気韓国アイドル「SEVENTEEN」のメンバーがこの街灯を背景に撮影した写真をアップしたことで、多くの女性ファンが詰めかけたことでも話題になりました。
ファイヤー通りにも同様の街灯があり、渋谷の街灯数の中でも一番多そうなこの街灯。まだまだ面白い話を秘めていそうな街灯でした。