【渋谷の街灯コレクション】渋谷中央街編

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緊急事態宣言で街の灯りが消えるなか、ポツンと残った光。それは街灯でした。

コロナ禍、眠らない街「渋谷」も電気が消えてひっそりと街灯だけが灯り、どこか寂しそうな雰囲気に。雨の日も風の日も、お祭りの日も緊急事態宣言中も街灯は渋谷を見守ってきました。その街灯、じつはエリアによってデザインが違うのはご存知でしたか??いつも見ているようで、見逃している渋谷の街灯について、ちょこっと豆知識をお届けします。

渋谷の街灯。今回は再開発で賑わう渋谷で人気のエリア、「渋谷中央街」にある街灯をご紹介します。

渋谷中央街はちょうど井の頭線と246の間の坂道の街。近年の再開発で、旧東急プラザ渋谷跡地にできた「渋谷フクラス」とその周りです。渋谷のセンター街や道玄坂などに訪れる観光客ではない、渋谷に根付いた人々が足繁く通う街といった雰囲気でしょうか。常連客で常に賑わい、観光客は立ち寄らなそうなお店が多いです。以前取材した山家もこの渋谷中央街に位置しています。

そんな渋谷中央街にある街灯は、意外とスタイリッシュでおしゃれな雰囲気。黒くシンプルな柱に、四角錐のようなライトがやや大正クラシックながらも、現代的にもおしゃれな雰囲気を出していませんか?意識高め男子の部屋に置いても映えそうな感じです。個人的には渋谷フクラスの近代的な建物にもマッチしていたので、再開発で建て替えられたのかな?と思ったのですが、そうでもないようで昔からこの形だそう。もちろん、LED化や塗り直しなどを経て、現在の形になっています。少しでも繁華街を明るくし、危険の少ない街にと全部で84本の街路灯が設けられています。

今回は特別に中央街理事長の本間さんに少しだけお話を聞くことができました。

「ここ数年の再開発に伴い、街の玄関口にあるアーチは装いを新たにし、道路をインターロッキング舗装の改良工事や歩道の段差を減らしたりなど、中央街も少しづつ変わりました。街路灯は変えてはいませんが、色を塗り直すなどしています。うちの街路灯で他と違うといえば、このエリアにある企業さんが年間契約をしてくださって広告収入を得ています。」

「街路灯は街の財産です。落書きや広告を貼るのはやめていただき、自転車のチェーンなども歩行者の迷惑になるのでご配慮いただけたらと思います。」

そう話される本間さんの言葉の節々から、渋谷中央街に対する愛が感じられます。

そんな渋谷中央街の街路灯を数えながら歩き、お気に入りのお店を見つけられたら渋谷を愛する玄人に認定ですね。

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