日本を代表する街の一つである渋谷。ドラマやアニメの舞台に何度となくなっていますが、こちらでは渋谷の街が使われた映画を紹介していきたいと思います。第5回となる今回は『サイレント・トーキョー』をご紹介します。
「アンフェア」シリーズなど手がけた秦建日子がジョン・レノンとオノ・ヨーコの楽曲『Happy Xmas(War Is Over)』にインスパイアされて執筆した小説『サイレント・トーキョー And so this is Xmas』が原作です、2020年に上映されました。
佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊らをキャストに迎え、「SP」シリーズの波多野貴文監督が映像化。渋谷を中心とした東京都心で起きた爆発テロ事件と、それに関わる人々を描く、緊迫感あふれるサスペンス作品です。
渋谷の駅前がこのように爆発するシーンもあります。現実に起こりかねない内容で想像すると少し怖かったりもするこの映画。ネタバレが含まれてしまうので写真はこれだけにしておくのですが、とにかく沢山渋谷の街並みが出てきます。
渋谷は毎日とてつもない量の人が世界各地から集まっており、映画の撮影許可を取るのが非常に大変な街として知られています。特にスクランブル交差点は世界でも有数の交通量を誇り、従来の映画撮影許可を依頼しても絶対に許可が下りないと言われていうアンタッチャブルな領域なんです。では、どうやって撮影をしたのでしょう??
実はこのスクランブル交差点、全部セットです(驚)
セットが作られたのは栃木県・足利競馬場跡地の一部。2万2千平米弱の空間に渋谷スクランブル交差点を完全再現し撮影が行われました。これらセットの総工費はなんと3億円。エキストラの総人数は1万人を超えるそうです。
それでは完全再現されたセットの写真をいくつかご紹介しましょう。
夜の渋谷のさまざまなライトが照り返すまばゆい光景までもしっかりと再現したそうで、その拘りには照明会社も悲鳴を上げたほどだそうです。景色の再現にとどまらず、もし実際に事件が起きた場合の警察の動きなどもその道のプロフェッショナルに何度も取材を行い再現したそうです。
筆者は何も知らず、この映画を拝見しましたが実際に現場で撮影されているのだろう、と考えていました。それくらい何の違和感も感じないスクランブル交差点が再現されています。
是非、これがセットだと分かった上でこの映画をご覧になってみてください。その再現性に驚かされますよ!